腰痛対策マットレスの品質証明/耐久性と硬さを確かめる

マットレスの品質保証 耐久性 硬さ(N) 復元率 繰り返し圧縮試験

マットレスを安心して、長く使うためには!

あなたは、マットレスを 長い間、変わらない品質で安心して使うためには、どのようにして品質を確認したらいいのか知っているでしょうか?

それには、マットレスの品質と耐久性を評価できる、経済産業省から認定されている信頼のおける試験機関があります。

そして、一目で品質を確認できる「品質表示」があります。

ここでは、マットレスの耐久性を評価する「繰り返し圧縮ひずみ試験」と品質をくわしく明示する「家庭用品品質表示」についてくわしくみていきます。

 

❶ マットレスの「ヘタリ」耐久性を確かめる

あなたは、このマットレスは厚みやかたさが減少する「ヘタリ」が生じないか、長く使えるかどうかなど、信頼性のある品質の評価や証明がほいしと思いませんか?

この品質の評価や証明するために2つの試験があります。

1つ目は、「ウレタンフォーム繰り返し圧縮試験」があります。この試験は「厚みの低下率」と「復元率」を評価するものです。

2つ目は、「スプリングマットレスの耐久性試験」です。この試験は主にベッド用のマットレスの耐久性を評価するものです。

ここでは、マットレスの耐久性を評価する2つの試験内容をくわしくみていきます。

ウレタンフォーム「繰返し圧縮ひずみ試験」

「高反発マットレス」は反発力が、長期にわたって続いてこそ「腰痛改善」の効果を発揮します。

どんなに、高額なマットレスでも長期にわたって使い「へたって」しまうと、反発力の低下により、自然でスムーズな寝返りが打てなかったり、「耐圧分散性」の低下につながってしまいます。

安心して長期にわたり使用できることを判断するためには、経済産業省の許可を得ている第三者の民間試験・検査機関の試験による評価に基づいた、品質の証明があることを確認することです。

へたりにくい品質を評価するための試験にウレタンフォーム「繰返し圧縮残留ひずみ試験」があります。

目的は、家庭用品品質表示法の雑貨工業品品質表示規定において、ウレタンフォームマットレスには、「ヘタリ」耐久性を判断するための「復元率」を表示することが義務付けられているからです。

ウレタンフォームの「繰返し圧縮残留ひずみ試験」により、「厚さの低下率」と「復元率」を求めます。

試験方法は、1分間に60回、マットレスの厚さが50%になるように、連続8万回くり返し圧縮し、その後30分間室温で放置して、「厚さの低下率」と「復元率」を求めます。

「復元率」の数値が大きいほど厚さの減少の少ないマットレスであると評価できます。

ウレタンフォーム 繰り返し圧縮ひずみ試験 厚さ低下率 復元率引用規格:JIS K 6400-4 B法(定変位法)
試験片全体を、厚さの50%まで連続80000回繰返し圧縮することによって発生する厚さの低下率を求めます。
試料サイズは厚さ20mm以上、幅及び長さ50mm以上の直方体が必要です。
復元率(%)=100-繰返し圧縮残留ひずみ(%)

ボーケン品質評価機構より引用

スプリングマットレスの耐久性試験

目的はウレタンフォームマットレスと同様にウレタンフォームとスプリングとで構成されたベッドマットレスの「ヘタリ」による耐久性を評価するためです。

試験方法は「繰り返し圧縮ひずみ試験」と似ています。試験方法は、1分間に160回の速度で8万回繰り返し加圧して、200回、1万回、8万回と3回の「ヘタリ」量を測定します。

判定基準は、いずれの回数の時点でも「ヘタリ」量が40ミリ以下であり表地のずれ、ほつれ、破れ、詰物の移動、落ち込み、バネの折れ、外れ等のないこと。などが試験の内容となります。

試験方法 (引用規格:JIS S 1102)スプリングマットレス 耐久試験 ヘタリを測定 バネの折れがない
加圧板の長径をマットレスの幅方向と平行にして測定位置に置き、5Nの荷重を加えた位置を起点として1000Nの荷重をかけたときまでの距離を往復するように試験機を調整後、160±10回/minの速度で80000回繰り返し加圧します。200回、10000回、80 000回におけるへたり量を測定ます。
【判定基準】
繰り返し200回、10000回、80000回でのへたり量がいずれも40㎜以下であり、また、表地のずれ、ほつれ、破れ、詰物の移動、落ち込み、ばねの折れ、外れ等のないこと。

ボーケン品質評価機構より引用

たとえば、成人の1日の平均とされる寝返り回数は20回~30回といわれています。あなたも、1日に平均20回の寝返りをしているとして、365日(1年)で年間7,300回の寝返りを打つことになります。

これが、5年間では、3万6千5百回! 10年間では、なんと7万3千回にもなるのです。

この、とても多い寝返り回数に耐えて身体を支えるには、長い間「ヘタリ」のない強い反発力を維持するための耐久性が必要です。

「繰返し圧縮残留ひずみ試験」で8万回の繰り返し圧縮により「ヘタリ」がほとんどないと評価されたマットレスは、なんと11年間もの長い間、身体を支え続けることが出来ることになります。

また、品質の良い「高反発マットレス」は比較的に価格が高いので、5年以上10年と長く使える耐久性があることが、コスト面でもすぐれていることになります。

このように、長い間、変わらない品質で安心して使うためには、信頼のおける経済産業省認定の試験機関により、品質の評価や証明がされている、マットレスを選ぶことがとても大切です。

❷ マットレスの中身は「品質表示」で確認する

あなたは、時間と労力とお金をかけて、やっとの思いでマットレスを選んだときに、この品質は本当に間違いないのか確かめたいと思いませんか?

その方法として製品の品質をくわしく明記されている「品質表示」により、確かめることができます。

マットレスにも品質の中身を表示する項目が法律で規定されています。

この法律を「家庭用品品質表示法」といいます。この法律の目的は、消費者が製品の品質を正しく知り、間違いになどによる損失を無くし、消費者が正当な利益を得られるように制定された法律です。

ウレタンフォーム・マットレスの「品質表示」9つのポイント!

  1. 材料:ウレタンフォームや羊毛など使われている材質の中身です。
  2. 構造:1枚物で波型や3枚物など主に形状的な内容です。
  3. 寸法:厚さ・幅・高さなど製品のサイズです。
  4. 硬さ:かたさを表す単位のニュートン数の表示です。これは、マットレスを選ぶときのポイントである、「耐久性」や「寝心地」に大きく影響されるところなので、注意して確認することが大切です。

    ●敷布団の下に敷く、一般的なマットレスのかたさ区分一般的なマットレスの硬さ 比較表 ニュートン 硬め 普通 柔らか目●高反発マットレスの体重別・かたさ区分(マットレスメーカーで提案している一例)
    高反発マットレス 体重別 硬さ区分 100N 140N 170N
    このように、区分表から見てわかるように、マットレス1枚で使用する高反発マットレスは、ニュートン値が高く作られているのが分かりますね。
  5. 復元率:「ウレタンフォーム繰返し圧縮残留ひずみ試験」により評価された「ヘタリ」の大小により耐久性を確認するところなので、「硬さ」の項目と同様に、特に注意して確認する必要があります。
  6. 外装生地の組成:マットレスを包んでいる側生地のことです。「綿50%ポリエステル50%」など、どのような材質の生地が使用されているのかをみます。
  7. 使用上の注意:熱や高温に対する注意や取扱いに関することです。
  8. 表示者:製造業者や販売業者などです。
  9. 生産国:「日本製」や「中国製」など生産された国により、製品の信頼性がちがってきますので、確認すべきところです。「やはり国産がいいな」というように!

スプリングマットレスの「品質表示」8つのポイント!

  1. 構造:一体式や分割式など主に形状的な内容です。
  2. 寸法:厚さ・幅・高さなど製品のサイズです。
  3. コイルスプリングの形状:ボンネルスプリング・ポケットコイルスプリング・高密度連続スプリングなどスプリングの種類や、使用されている線材の直径も明示されます。(直径3.73㎜など)
  4. コイルスプリングの数:250個・500個などスプリングの数が多いほど耐久性があり、安定感があることになります。
  5. コイルスプリングの材料の種類:(一例)WRH57A・硬鋼線A種など鋼材の種類です。
  6. 詰物の材料:ウレタンフォームやフェルトなどマットレスの中身を構成している材料の種類です。
  7. 外装生地の組成:マットレスを包んでいる側生地のことです。「綿50%ポリエステル50%」など、どのような材質の生地が使用されているのかをみます。
  8. 使用上の注意:湿気を避け、風通しをよくしてください。無理に折り曲げないでください。マットレスの上で飛んだり、跳ねたりしないでください。などマットレスを正しく使うための注意事項です。
ウレタンフォーム マットレス 品質表示 材料 構造 硬め 復元率ウレタンフォームマットレスの表示例
スプリングマットレス 品質表示 スプリングの形状 スプリング数  スプリングマットレスの表示例

 

表示方法は、ウレタンフォームマットレス及びスプリングマットレスごとに見やすい所にわかりやすく記載することになっています。

ただし、「使用上の注意」については、マットレス本体から容易に、はなれないように側生地に縫い付けたり貼り付けたりして表示することが義務付けられています。

品質表示にはマットレスを選ぶときの大切なポイントが多く含まれています。表示内容を注意して確認することが間違いのない選び方につながります

たとえば、この「家庭用品品質表示法」による品質表示がなければどうでしょう?

想像してみてください。ルールも何もなく、品質をごまかして表示されたマットレスを選んで、大金を払って買ってしまい、そのマットレスを毎日使っているあなたを!

そうですね。すぐ「ヘタル」し「寝心地」は悪いし、1年も使わないうちに買い替えないといけない事態がおきてしまいますね。

実は、この法律が制定された昭和37年当時から、しばらくの間は、表示の内容など具体的なルールが広く行き渡っていませんでした。

市場には、適正でない品質表示の製品が勝手気ままに出回り、消費者が被害を受ける可能性がとても高い状況でした。

このように、「品質表示」からは、マットレスのくわしい中身を知ることができます。

あなたが製品の品質を正しく知ることで、間違いになどによる損失を無くし、正当な利益を得られるように表示されています。よく注意して確認することが、とても大切ですね。

まとめ

あなたは、マットレスを 長い間、変わらない品質で安心して使うためには、信頼のおける試験機関により、品質の証明および評価されているマットレスを選ぶことが、とても大切なことだと実感していると思います。

また、「品質表示」からは、マットレスのくわしい中身を知ることで、間違いになどによる、「ヘタリ」や「耐久性」に関する損失を未然に防ぐことが出来ることも分かりました。

ポイントは、ウレタンフォームの「繰返し圧縮残留ひずみ試験」による「厚さの低下率」「復元率」の評価と「家庭用品品質表示法」による品質表示をよく確認することです。

あなたは、試験機関によるマットレスの評価と品質表示を注意深く確認し、安全で安心して長く使える品質の良い「高反発マットレス」を選ぶことで、質の高い睡眠を得ることができるでしょう。

あなたの「腰痛改善」に役立つことを心から願っております。

腰痛マットレス ランキング

 

シェアしてくれるとうれしいです!