枕の選び方

腰痛に効く枕の選び方 腰痛改善に枕は欠かせない存在

🔵枕のポイントは、スムーズな寝返り

腰痛改善に、枕は欠かせない存在です。腰痛対策のマットレスだけでは、最良の効果を得ることができません。枕とセットでつかうことで、はじめて、大きな効果を生み出すことができるのです。

スムーズな寝返りは、腰や首にかかる負担をやわらげるだけでなく、いびき、無呼吸、肩こり、不眠の改善にもつながります。

寝返りには、身体を動かすことによって、血液やリンパ液の流れを正常に戻す働きと、身体の「ゆがみ」を正常に戻したり調整したりする大切な働きがあります。

仕事や家事など起きているあいだ、頭を支えている首には大きな負担がかかっています。頭の重さは、体重の8%あるといわれています。65kgの体重だと5.2kgになり、1リットル入りのペットボトルで約5本分にもなるのです。

頭の重みによる負担を取り除いて、首を休めることが出来るのは、ただ一つ、横になって寝ているときなんです。

🔵枕の選び方には三つのポイントがあります。

  • 一つ目は、まくらの高さと、「へたりにくい」硬さ
  • 二つ目は、スムーズな寝返りができる形状と大きさ
  • 三つ目は、通気性が良くムレにくい

ここでは、枕の選び方のポイントを一つ一つ確認していきます。

❶ あなたに合った、「枕の高さ」と「へたりにくい」硬さ

あなたは、気持ちがいい、肌触りがいいなど、好みで高さや硬さを選んでいないでしょうか。最適な枕の高さは、一人一人の体格によって違います。

枕の高さが合わないと、頚椎(けいつい)や腰にに負担がかかり、あごが下がって息苦しくなるため、「イビキ」や、睡眠時に呼吸が止まる病気「睡眠時無呼吸症候群」の原因にもなります。そして、安定した高さを保ち続けるためには、「へたりにくい」硬さが、とても大切です。

① 高すぎる枕を使っている場合

主な症状として、いびき・頭痛・肩こり・寝違えを引き起こします。頭が上がり、あごが引けた状態になるため、のどが圧迫され息苦しくなり、「いびき」を引き起こしたり、酸素不足で頭痛になったりして、熟睡できません。

後頭部から首筋も圧迫されるので、血液の流れがわるくなり、腰痛や肩こりを引き起こすことがあります。また、枕が合っていても、柔らかすぎるマットレスを使っている場合も同じ状態になります。

枕 理想的な高さ 頚椎が直線に近いカーブ頚椎は七つの骨でつながっています。
高すぎる枕 頚椎が屈曲している主な症状は、いびき、腰痛、肩こりがあります。
低すぎる枕 頚椎が反っている主な症状は、のぼせ、肩こり、顔のむくみがあります。

② 低すぎる枕を使っている場合

主な症状として、いびき・のぼせ・肩こり・顔のむくみを引き起こします。頭が下がって、口が開いた寝姿勢がつづくため、鼻呼吸よりも、口呼吸が多くなり「いびき」をかきやすくなります。

下がった頭へ血が上るので、「のぼせ」や、寝つきが悪くなり、熟睡できません。寝不足が多くなり、「顔のむくみ」を引き起こしやすくなるのです。また、頚椎を支えられない状態になるため、「寝違え」や「肩こり」を引き起こしやすくなります。

私も、よく家族から言われますが「いびき」は多忙で疲れがたまっているときや、深酒をしたときに、ひどくなるようです。自分では、まったく分かりませんので、知らず知らずのうちに家族に迷惑をかけていました。

睡眠中に上気道(鼻からのど)の筋肉がゆるむことによって、空気の通り道がせまくなるため「グオー」となって発生します。また、メタボ(太る)との関連があり、太るのと同時に気道の内側に脂肪がついて狭くなるのが原因です。「いびき」による不眠もメタボを引き起こします。

このように、最適な枕の高さは、一人一人の体格によって違います。枕の高さがあわないと、健康にも大きく影響します。「いびき」が原因で「不眠」になり「メタボ」を引き起こし、「気道が圧迫」され「いびき」をかく、という負のサイクルに落ち入ってしまうのです。症状がひどくなると「睡眠時無呼吸症候群」を発症することもあります

 

豆知識【メタボ】
メタボは、メタボリックシンドロームの略で、運動不足や肥満などが原因となる生活習慣病の前段階の状態です。内臓脂肪が多くて糖尿病をはじめとする生活習慣病になりやすく、心臓病や脳などの血管の病気につながりやすい状況をいいます。具体的には糖尿病の境界型や、高血圧、脂質異常症、肥満などは、糖尿病の発症や心臓や血管の病気につながりやすく、こうした生活習慣病の前段階を包括して、メタボリックシンドローム(メタボ)といいます。

 糖尿病情報センターより引用

豆知識【睡眠時無呼吸症候群】
睡眠障害の一つ。7時間の睡眠中に10秒間以上の無呼吸が30回以上認められる場合。大きないびきが特徴で、浅い眠り、起床時の頭痛、日中の眠気などの症状が現れる。また、高血圧を引き起こす原因となり、心筋梗塞・脳卒中などの合併率も高くなる。中高年の男性に多くみられる。 別名SAS(sleep apnea syndrome)

 Weblio 辞書より引用

 

③ あなたに合った枕の高さを測る簡単な方法があります。

最適な枕の高さは、一人一人の体格によって違います。自分に合った 枕の高さ 簡単に測る方法

▶最初に、まっすぐ立った状態で、カベに肩甲骨の部分があたるように背中を合わせます。(ねこ背にならないように)

▶次に、上半身は少し力を抜いて。らくな姿勢をとります。

▶最後に、首のカーブ(弓形に曲がっている)の一番ふかいところから、カベまでの距離(長さ)があなたに合った高さの目安となります。

ただし、一人では計れませんので誰かの協力が必要です。首からカベまでの距離の平均は男性が5~6センチ、女性は3~4センチといわれています。

寝具の硬さや体型により、まくらの高さが変わりますので、計測が終わったら、実際に使用しているマットレスや敷き布団の上で仕上げの調整をしましょう。

 

※高さとは、頭部を枕にのせた実際の高さのことで、製品の見かけ寸法ではないことを確認しましょう。

④ まくらの硬さは?

腰痛改善には「硬めのまくら」を選びましょう。柔らかすぎるタイプは頭の部分が沈み込みやすく、寝返りのさまたげになります。また、長い間、安定した高さを保ち続けるには、「へたりにくい」素材と硬さでなければいけません。

私も、かつては、低品質ウレタンや羽根など、柔らかすぎる素材の枕を使っているときがありました。寝心地はソフトで気持ちがいいのですが、頭の部分が沈み込むため、頭部や身体の動きが制限され、寝返りをうつにも、身体全体に力が入り、とても疲れます。

やわらかい枕は、寝ている間に、同じ姿勢をとり続けていることになり、腰に負担がかかり、腰痛を悪化させることになります。

今では、適度な反発力のある枕を使っているので、頭が深く沈み込むことがなく、頭と頚椎を支えられているような感覚で、とても寝返りがしやすく、腰の負担も軽くなりました。

[注:個人の感想によるもので効果を保証するものではありません。]

まとめ

このように、枕の高さ が合わないと、寝返りをさまたげることになり、腰や頚椎に負担がかかり、腰痛の悪化を招くことがあります。あごが下がったり、上がったりして、気道が圧迫されるので、「いびき」をかくようになり熟睡できません。

不眠の症状がひどくなると「睡眠時無呼吸症候群」を発症する恐れがあります。睡眠不足は「メタボ」を引き起こす原因にもなっているので、健康のためにも自分に合った正しい高さの枕を選びましょう。安定した高さを保ち続けるためには、「へたりにくい」硬さが、とても大切です。

 

❷ 枕の形状と大きさは、自然な寝返りができること

スムーズな寝返りと頚椎の安定は、形状と大きさで決まります。仰向け寝のときに、あごが上がったり、下がったりすると、 首に負担がかかります。寝返りをしやすく、しっかりと頭部を支えられる広さの枕を選ぶことが大切となります。

仰向け寝(あおむけ)と横向き寝では、寝返りをしたとき、頭と肩幅の距離に差がでて高さが違ってきます。首や腰への負担は、高低の差が主な原因です。どのような寝姿勢でも寝返りがしやすい構造になっていることが大切です。

頭と首では、重さや、かかる負担、汗の量、高さがそれぞれちがうため、一つ一つの部分を支えられるタイプで、寝返りをさまたげない構造になっていることが大切です。

素材では、そば殻、パイプ、ポリエステル綿、羽根などの内容物は移動しやすく片寄ってしまうため、形状を維持することができません。

寝返りがしやすい、頚椎を支える枕の形状
  1. 適度な反発力で、頚椎を支える立体的構造になっている枕
  2. 寝返りをスムーズにできるように滑らかなウエーブの形状をした枕
  3. どんな寝姿勢にも対応できるように、中心と左右の高さを調節して寝返りしやすく考案された、ユニークな多角形の枕
どのタイプも、自然な寝返りを重視して作られています。

枕の大きさ

腰痛改善には、寝返りをさまたげない広めの枕を選びましょう。寝返りをしたときに、まくらから落ちてしまい、朝をむかえたときには、首や肩に痛みを感じた経験がある人は多いと思います。

横幅がせまいと、頭の位置が左右にずれたときに、頭部を支えることができません。横向きで寝ているときに、腰に負担をかけないように、頚椎から背骨まで一本の線で、まっすぐになるように正しい寝姿勢を保つことができる広さが必要です。

たとえば、枕から落ちたままで寝ているとき、ふと気づいて、元の位置に戻そうとすると、身体全体に力をいれないと戻れません。睡眠中に、何度も頚椎や腰に負担がかかり、腰痛を悪化させる原因となります。スムーズな寝返りができるように、安定した寝姿勢を保つための理想の幅は、頭3個分の広さになります。

➌ 通気性が良く蒸れにくい/頭部の温度を下げる

通気性の良い枕には、「汗」が原因で湿度が上がったり、ムレを感じたりするのを防ぐ働きがあります。眠っているときに、コップ約一杯分(約200cc)の汗をかくといわれています。心地よい睡眠を得るには、吸湿性(水分を吸いこむ)と発散性(内部にたまったものを外に飛びちらす)をよくすることが大切です。

人間の身体は体温が下がると眠くなる性質があります。通気性を良くすることによって、頭部の温度が下がり、血液の流れが安定します。頭から足の先まで「巡り(めぐり)」が良くなり、寝つきやすくなるといわれています。

いつもは、足より頭の温度が高くなっており、冬など暖房器具で部屋を暖め過ぎると、頭へ血液の流れが増え、熱っぽくなり寝つきが悪くなるのです。

たとえば、古くから「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」という健康法があります。頭部を冷やして、足元を温めることです。風邪をひいて熱を上げたときや、頭痛で眠れないときに氷枕を使って冷やしますよね。

頭を冷やすと脳血管が収縮され、血管の膨らみ(ふくらみ)をやわらげたり、静めたりして、症状を軽くすることができます。血液の流れは、足元を温めることによって、頭に巡り、冷やされて足元に戻ってくるというサイクルで、血液の巡りが良くなり体調が良くなっていきます。

このように、まくらの通気性は、「汗」を素早く吸収、発散させて頭部を冷やし、寝つきを良くすることが大切な役割です。起きているあいだ、脳は休むことなく働いています。使いすぎて機能が低下しないように、クールダウンして休ませます。脳の疲労を回復できる、ただ一つの方法は、良質な睡眠をとることです。

まとめ

今回述べたように、スムーズな寝返りを得るためには、一人一人の体格にあった「まくらの高さ」と、安定した高さを維持する「へたりにくい硬さ」、頚椎や腰に負担がかからない「寝返りしやすい形状」、頭部の温度を下げる「通気性」がとても大切なことだと確認することができました。

自然な寝返りを重視して、腰や頚椎にかかる負担をやわらげることができる、と同時に、「いびき」、「肩こり」、「不眠」の改善にもつながると考えます。そして「睡眠時無呼吸症候群」の発症を防ぐことにもなるのです。

あなたの「腰痛改善」に役立つことを心から願っております。

 

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