高反発マットレスの耐久性「 復元率」「見掛け密度」を確かめる方法

高反発マットレス 耐久性 ギュッと詰まった高密度 すかすか低密度

あなたは、マットレスを選ぶときに、「価格や見た目の良さ」で選んだところが、使用してから1~2年で腰の部分が沈み込んで「ヘタってしまい」寝心地が悪くなってしまった経験はありませんか?

そして、マットレスがヘタっても、高額品を購入したから「もったいない」という理由で使い続けているうちに、さらに腰痛を悪化させてしまい後悔した経験はないでしょうか?

腰痛対策としてのマットレス選びのポイントは、「体圧分散性」にすぐれ、適度な「反発力」で、スムーズな「寝返り」が実現できることです。

ただし、このマットレスの効果も、長い間続いてこそ「腰痛改善」の効果を発揮します。使ってすぐに「へたって」しまえば何の役にもたちません。

マットレスの耐久性を確認する方法は、「繰返し圧縮ひずみ試験」による「復元率」と「見かけ密度」を確認することです。

ここでは、腰痛改善に効果のある「高反発マットレス」の「耐久性」について確認していきます。

高反発マットレスの「耐久性」は、なぜ大切なのか?

マットレスは1日の中で、睡眠中の7時間前後を年間365日、毎日使用するわけですが、睡眠中に「身体の重さ」や寝返りのときの「振動やゆがみ」などを常に受け止めながら身体を支えており、酷使(こくし)されています。

耳なれた言葉でいうと「こきつかわれている」状態です。

  年間に7,300回の寝返りに耐え抜く

成人の1日の平均とされる寝返り回数は20回~30回といわれています。あなたも、1日に平均20回の寝返りをしていることにすると、365日(1年)で年間7,300回の寝返りを打つことになります。

これが、5年間では、なんと3万6千5百回にもなるのです。

この、とても多い寝返り回数に耐えて身体を支えるには、長い間「へたり」のない強い反発力を維持するための耐久性がとても大切です。

価格と耐久性のコストバランス

品質の良い「高反発マットレス」は比較的に価格が高いので、5年以上10年と長く使える耐久性があることが、コスト面でもすぐれていることになります。

このように、長い間、変わらない品質で安心して使うためには、信頼のおける経済産業省認定の試験機関により、品質の評価や証明がされている、耐久性にすぐれたマットレスを選ぶことがとても大切です。

高反発マットレスの耐久性は、「復元率」と「見かけ密度」で確かめる

高反発マットレスの耐久性を確かめる 復元率 見掛け密度 へたりにくい

ウレタンフォームマットレスには、家庭用品品質表示法の雑貨工業品品質表示規定において、「復元率」を表示することが義務付けられています。

この「復元率」を求めるための試験が「繰り返し圧縮残留ひずみ試験」です。

ウレタンフォームマットレスの「復元率」とは?

「復元率」はマットレスを繰り返しの使用した場合に、厚さの減少による「ヘタリ」にくさを表す数値です。「復元率」の数値が大きいほど繰り返しの使用でも「ヘタリ」にくいマットレスであることを確認できます。

復元率の計算方法は?

復元率(%)=100-繰り返し圧縮ひずみ率(%)

たとえば、耐久性がすぐれているマットレスの「繰り返し圧縮ひずみ率」をみると4%以下になっているものが多くみられます。

復元率を計算すると (繰り返し圧縮ひずみ率を4%)

100%-4%(繰り返し圧縮ひずみ率)=96%(復元率)となります。

このマットレスの復元率は96%と高く、繰り返しの使用でもヘタる率は、最小の4%だけで「ヘタリにくく」耐久性のあるマットレスであることが確認できます。

復元率の測定方法(繰り返し圧縮残留ひずみ試験)
一辺が50mm以上の正方形で厚さが20mm以上のフォームを試験片とし、厚さの50%の距離を1分間に60回の速さで繰り返し8万回圧縮した後、30分間室温に放置して試験片の厚さを測定し、繰り返し圧縮残留ひずみ率(%)を算出します。この数値を100から差し引いた数値(%)をもって復元率とします。
ウレタンフォーム工業会より引用

ウレタンフォームマットレスの「見かけ密度」とは?

ウレタンフォームの密度が低いと、「耐久性がなくヘタリやすく」、密度が高いほど、「耐久性が高くヘタリにくく」なっていきます。

わかりやすくいうと、マットレスの中身が「スカスカ」で軽くすぐダメになるか、「ギュッと詰まって」いて重みがあり長持ちするかのちがいです。

高反発マットレスの密度は、くり返し使うことで凹んでしまう「ヘタリ」がなく、5年、8年と長く使えるかどうかを確かめる目安になります。

見かけ密度とは?

マットレス用のウレタンフォームは、発泡剤を混合して発泡した連続気泡のセル(分子の小部屋)構造を有していることから、体積には空隙(くうげき=物と物との間のすき間)や粉体も含まれる発泡体です。

マットレス 見掛け密度 体積に含まれる4つの要素 粒子のすき間

かさ密度ともいい、内部に空隙をもつ物質や粉体(ふんたい=粉、粒)があって、その空隙を含めた物質の単位体積あたりの質量を「見かけ密度」と呼びます。

鉄や銀などには、空隙や粉体がほとんど含まれていないため、「密度」という尺度を用い、ウレタンフォームは空隙や粉体も含まれることから「見かけ密度」という尺度で表します。

密度の計算方法は?

密度(kg/m³)=物質の質量(kg)÷物質の体積(m³)

【kg/m³】は「キログラム毎 立方メートル」と読みます。

たとえば、マットレスの質量と大きさでみると
・質 量が 6kg
・大きさは 長さ196cm 幅97cm 厚さ10cm(体積=1.96×0.97×0.1)では

質量(6kg)÷体積(0.19m³)=密度(31.58kg/m³)となります。

このマットレスの見かけ密度31.58D(kg/m³)の高密度という結果です。

発泡体であるウレタンフォームは、発泡する泡の大きさを調整したり、セル構造の調整をしたりすることで、マットレスのソフトな「寝心地」や「通気性」をよくすることができます。各マットレスメーカーでは、それぞれ「独自の構造」を研究開発しており、お互いに競合する他社との差別化を図っております。

高反発マットレスの「見かけ密度」【D】の判断基準

見かけ密度の【D】は何を表す記号?

マットレスメーカーのホームページを見ると、マットレスの「見かけ密度」【31D】とか【35D】という表記をよく見かけますが、【31D】の【D】とは、何を表す記号なんだろうと思いませんか?

【D】とは英語の「Density(デェンサァティ)」の頭文字で、「密度」・密集状態・濃度という意味です。

マットレスの「見かけ密度」【D】は耐久性を判断するための、とても大切な目安となります。

見かけ密度【D】の判断基準

マットレスの「見かけ密度」【D】は、【20D】 【30D】 【50D】など、マットレスに表記されている数値はさまざまです。「密度の高さ」によって耐久性や価格がちがってきます。

まずは、ウレタンの原料からフォーム製品まで幅広くポリウレタン産業に関する安全、環境、技術の課題に取り組んでいる「JUFAウレタン工業会」で実施している「優良ウレタンフォーム表示制度」の基準をみてみます。

優良ウレタンフォームとしての推奨基準は
・見かけ密度 【18~22D】(kg/m³) 以上
・圧縮残留ひずみ率 【6%】 以下
となっており、耐久性の目安となっております。

ただし、この基準は一般的なマットレスとしての基準となっており、腰痛の改善に効果のある「高反発マットレス」の「見かけ密度」は更に高密度でなければなりません。

「見かけ密度」【D】の高さによる耐久性と価格のちがい

マットレスの密度には、耐久性と価格を決定する密接な関係にあります。たとえば、製造原価では密度を【10D】下げるだけで、原価が半分以下になるといわれています。

市場(しじょう)には、密度の記載を行わずに販売されている低密度のマットレスも多くみられるため、「見かけ密度」の表記を確認することはとても大切です。

見かけ密度 【20D】 前後のマットレス

・耐久性 約3年程度
・価 格 1万円前後のものが多く、高くても2万円以下
・特ちょう 敷き布団の下に敷いて使うマットレスに多く、「腰痛対策マットレス」の「見かけ密度」としては適していません。

見かけ密度 【30D】~【35D】 のマットレス

・耐久性 約 5年~8年
・価 格 3万円~5万円の価格帯が多く、10万円以上のものもあります。
・特ちょう 腰痛対策マットレスとしての種類も多く、体圧分散や通気性にすぐれいるものが多くみられます。厚みも8cm以上のアイテムが多く、底つき感の心配もありません。

また、重さも8kg前後で持ち運びや収納にも便利です。マットレスの耐久性と価格のバランスがとれており、コスト的にも一番オススメの「見かけ密度【D】」となっております。

見かけ密度 【40D】~【50D】 のマットレス

・耐久性 10年以上
・価 格 10万円前後の価格帯が多く、20万円以上のものもあります。
・特ちょう ごく厚(20cm以上)のマットレスに多く、構造も3層以上でなおかつコイルスプリングも採用しており、どちらかというとベッド用マットレスに多い「見かけ密度【D】」です。

ただし、この高密度になってくるとマットレスの重さも20kg以上のものが多く、持ち運びや収納には向いていません。

 

「耐久性」まとめ
高反発マットレスの耐久性・3つのポイント

高反発マットレスの耐久性は「復元率」と「見かけ密度【D】」の高さで確認すること。

耐久性を証明する「繰り返し圧縮残留ひずみ試験」を経済産業省大臣許可の第三者民間試験・検査機関にて実施され、信頼性があること。

「見かけ密度」は【30D】~【35D】が耐久性と価格のバランスがもっとも良く、コスト的にもやさしいこと。

ウレタンフォームの密度が低いと、「耐久性が低くヘタリやすい」、密度が高いほど、「耐久性が高くヘタリにくい」ということです。

 

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