腰痛の人のマットレスは「柔らかい」のと「硬め」どちらがいいの?

腰痛持ちの人のマットレス 柔らかい 硬い どちらが腰痛を改善する

自分の身体に合ったマットレスを選びましょう!

マットレスは、自分の体型や体重に合わせて選ぶことで腰への負担を軽減することができます。

少し前までは、腰痛の人には、硬いマットレスを使ったほうがいいといわれてきました。しかし、人によって体型や体重が違うように、マットレスの最適な硬さも違います。

朝起きたときに腰や体のあちこちが痛むようならマットレスが身体にあっていない証拠です。

マットレスは、自分の体型や体重に合わせて選ぶことで腰への負担を軽減することができます。

ここでは、腰痛の改善に効果がある。腰痛対策マットレスの硬さについて確認していきます。

自分の体型や体重にあった最適な硬さは !?

人それぞれ体型や体重が違うようにマットレスの最適な硬さも違います。

ここで気をつけたいのが、「自分の好みの硬さ」が必ずしも「自分の身体にあった最適な硬さ」ではないということです。

腰への負担が軽くなり、寝返りを打つときに「沈みこみ過ぎず、硬すぎず」、ほど良く身体を支えてくれる適度な硬さが「自分の身体にあった最適な硬さ」となります。

体重にあった、マットレスの硬さはニュートン(N)の値を目安に!

適度な硬さを知るために、マットレスの硬さをあらわすニュートン(N)という単位があります。

まずは、ニュートン(N)の値を理解しましょう。

🔷 ニュートン(N)とは

物体の重さを支える「力の大きさの単位」をニュートンといいます。

1重量キログラムとは
1キログラムの物体を支えるのに、必要な力をあらわす単位が「1重量キログラム(力の大きさ)」です。

1キログラムの物体を支えるには何ニュートン必要か?
質量1キログラムの物体には、約9.81ニュートンの重力がかかっています。

1㎏(物体の重さ)×9.81(重力)=9.81ニュートンが必要です。

※ 1ニュートンで換算すると、支えることができる重さは102グラムとなります。

ニュートン
重量が重力によって2つの物体の間に働く力と定義されているので、ニュートンはまた重量の単位でもある。地球表面において質量1キログラムの物体の重量は約9.81ニュートンである(場所によって10分の数パーセント異なる)。この値が1重量キログラム (kgf) である。
Wikipediaより引用

🔷マットレスの硬さを「ニュートン」で比較

一般的なマットレスの硬さ区分

・やわらかめ 60ニュートン未満
・ふつう   60~100ニュートン
・かため   100ニュートン以上

高反発マットレスの硬さ区分
腰痛対策用マットレスで有名なメーカーが提案している、体重に合ったマットレスの硬さの目安です。

・やわらかめ 140ニュートン (体重45キログラム以下の人)
・ふつう   170ニュートン (体重46㎏~80㎏までの人)
・かため   280ニュートン (体重81キログラム以上の人)

高反発マットレスのニュートンの値は、一般的なマットレスの2倍以上の値になっていることがわかります。

たとえば、高反発マットレスの硬さが「ふつう」の170ニュートン(N)の場合に、何キログラムの重さを支えることができるのかを計算すると。

170N÷9.81N=17.3キログラムとなります。

170ニュートンの硬さの「高反発マットレス」は頭・肩・背中・腰・お尻・足など、マットレスのどの部分でも約17キログラムの重さを「支える力」があるということになります。

体重80㎏の人の頭や肩など身体の部位の重さは、それぞれ「17㎏未満」なので、支える力は充分あるということです。

マットレスは柔らかすぎても硬すぎても腰の負担になる

柔らかすぎるマットレス 身体が沈み込みすぎる 腰への負担が大きい腰やお尻が沈んで寝返りが困難
硬すぎるマットレス 局部に圧力が集中 腰への負担が大きい腰や背中に負担がかかり痛みを感じる

🔷マットレスが「柔らかすぎる」と腰やお尻が沈み込んでしまう

柔らかすぎる場合には、あお向けで寝ていると腰やお尻が沈んでしまい寝返りが困難になり腰への負担も大きくなります。

🔷マットレスが「硬すぎる」と腰や肩に負担が集中する

硬すぎる場合は、腰や背中、肩など常に同じ部分に負荷がかかりすぎて痛みを感じるようになります。この痛みを解消するための不要な寝返りが多くなるため質の良い睡眠ができません。

🔷自分の体重にあった「適度な硬さ」のマットレスは腰の負担を軽くする

適度な硬さの場合は、寝返りを打つときに「沈みこみ過ぎず、硬すぎず」ほど良く身体を支えているので腰への負担も軽くなり、寝返りも打ちやすくなります。

自分の身体にあわない「硬さ」のマットレスは腰痛を悪化させる

たとえば、あなたも経験していると思いますが、3年~5年使用してるマットレスを想像してみてください。そうです、「へたり」が生じてきます。

この「へたり」が生じたマットレスに体格の良い体重が85㎏の男性が寝たらどうでしょう?

腰や背中が沈んでしまい、寝返りを打つにも「ヨイショ」と身体全体に力を入れないと寝返りができない状態になりますね。

これは「やわらかすぎる」マットレスを使用しているのと同じ状態です。

また、敷き布団などで固綿を使って、腰にあたる部分の硬さを重視して製造した布団があります。この硬い布団にやせ型で体重が45㎏の女性が寝たらどうでしょう?

硬すぎて、睡眠中も寝姿勢が直立不動のようになり身体が痛くて、朝まで全然眠れない状態になってしまいます。

これは「硬すぎる」マットレスを使っているのと同じ状態です。

まとめ
このように、体型や体重によって、自分の身体にあったマットレスの硬さはちがいます。

マットレスに横になったときに「沈みこみ過ぎず、硬すぎず」、ほど良く身体を支えてくれる適度な硬さが「自分の身体にあった最適な硬さ」です。

マットレスの硬さは「やわらかすぎても、かたすぎても」腰の負担になります。
自分の身体にあった適度な硬さは寝返りがうちやすく、腰への負担も軽くします。

あなたの「腰痛改善」に役立つことを心から願っております。

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